「Claude Codeが便利らしいとは聞くが、自社のどんな業務で使えるのか想像できない」——そう感じている方は多いはずです。GOROの研修の支援先では、プログラミングをしないデザイナー・営業担当・経営者も、Claude Codeに業務の作業を任せています。ただし、どんな業務でも同じように任せられるわけではありません。自社の業務に当てはめられるかを見極めるには、実際の事例を見るのが近道です。ここでは、支援先で見えた6つの事例を、デザイン・営業・経理の順に紹介します。
Claude Code活用事例の全体像|非エンジニアでもここまで使える
GOROの支援先では、デザイン・営業・経理・社内の手続きといった、コードを書かない人の業務でもClaude Codeが使われています。職種別の事例を見る前に、まずは全体像を押さえておきましょう。
この記事で紹介する6つの事例と4つの活用領域
この記事で紹介する事例を、業務の領域ごとに整理すると次のとおりです。
| 活用領域 | 事例 | 支援先 |
|---|---|---|
| デザイン | 研修でWebサイトを公開する/Figmaのコメントを読んで修正を返す/テキストの指示からワイヤーを作る | 事業会社のデザインチーム |
| 営業 | 商談の議事録からお礼メールを作る | 全部門で研修を受けた事業会社 |
| 経理 | 領収書の写真から仕分け・Excelの表を作る | 少人数の会社の経営者 |
| 社内の手続き | 登記変更の書類をつくる | 少人数の会社の経営者 |
作業の中身は職種ごとに違いますが、どれも担当者がClaude Codeに作業そのものを任せた例です。自分の業務で効率化を進める方法は、Claude Codeで業務効率化する方法とは?非エンジニアでもできる活用術を解説で詳しく扱っています。
『コードを書く』だけではない、という前提の変化
Claude Codeという名前から、プログラムを書くためのツールだと捉えている方は少なくありません。実際、公式ドキュメントのOverview - Claude Code Docsでも、Claude Codeはコードを読み、ファイルを編集し、コマンドを実行するエージェント型のコーディングツールとして説明されています。
同じページには、ターミナルのほか、デスクトップアプリやブラウザでも使えること、機能づくりやバグの修正では、やりたいことを普段の言葉で説明すればよいことが書かれています。さらに、MCPという仕組みで外部のツールとつなげば、Google Driveの設計資料を読んだり、Slackからデータを取ったりできるとも説明されています。
では、コードを書かない人が実際にどんな作業を任せたのか、職種ごとに見ていきましょう。
デザイナーの活用事例|環境構築からサイト公開、Figma連携まで
ここで紹介するのは、事業会社のデザインチームがGOROの研修で取り組んだ内容です。研修の1回目と2回目で何をしたのか、順に見ていきます。
非エンジニアのデザイナーがサイト公開まで到達した話
研修の1回目では、CLI(画面に文字を打ち込んで操作する、従来からの操作方式)が初めての参加者も、手順に沿って環境構築を越えました。既存のHTMLファイルを修正する小さな体験から始め、最終的にはゼロから採用サイトを制作するところまで進んでいます。
参加者の中には、個人でClaude Codeを触り始めていた人もいました。当日は参加者全員が、2時間でAIのみを使ってWebサイトを公開しています。
詳しい流れは、Claude Code未経験の非エンジニア10名が、2時間の研修でサイト公開まで到達した事例で公開されています。
プロトタイプの修正指示をFigmaのコメントで受け取り、反映する仕組み
研修の2回目は、デザインレビューをテーマにしました。
実録支援先の声(GOROの事例より)
Figmaのコメントを読んで、差分を自動で返す
プロトタイプをFigmaに上げてコメントをもらい、修正して返す——デザインレビューの中で地味に時間を取られてきた一連の作業が、自動化できるとしたら?
HTMLで作ったプロトタイプをFigmaに取り込み、コメントをClaude Codeが読んで修正を反映し、変更差分をFigmaに自動投稿する流れを通しで体験した。
出典:Claude Code未経験の非エンジニア10名が、2時間の研修でサイト公開まで到達した事例(GOROの事例記事)
公式ドキュメントのConnect Claude Code to tools via MCPでは、MCPで外部のツールとつないだときの依頼の例として、Slackに投稿されたFigmaの新しいデザインをもとにメールのテンプレートを更新する、というものが挙がっています。公式の例はFigmaのデザインを作業の材料にするものですが、支援先のデザインチームでは、デザインそのものではなく、Figmaに付いたレビューのコメントを材料にしていました。
テキストの指示だけでブランドトーンに沿ったワイヤーができた話
研修1回目の採用サイト制作では、参加者がテキストで指示を出すだけでワイヤーが生成されました。そこに余白・色・フォント・コンポーネントのルールが反映され、支援先のブランドのトーンに沿ったビジュアルへと調整されていきました。
営業担当の活用事例|商談後のお礼メールを自動化
次は、全部門で研修を受けた事業会社の、営業担当の事例です。
商談の議事録からお礼メールを作る作業を自動化した例
営業担当の参加者が、研修のあと自分の業務で作った仕組みです。
実録支援先の声(GOROの事例より)
商談後のお礼メール作成が自動で進む
[営業担当の参加者]の営業業務では、商談の議事録をもとに、お礼のメールを作成する作業を自動化しています。
営業では、商談後のお礼メール作成までが自動で進む状態になりました
出典:Claude Code未経験だった全部門5名が、4時間の研修から1ヶ月後も毎日使い続けている事例(GOROの事例記事)
Connect Claude Code to tools via MCPには、外部のツールとつないで作業を自動化する依頼の例として、新機能のフィードバック会に招待するGmailの下書きを作る、というものも載っています。公式の例は招待メールですが、支援先の営業担当が自動化したのは、商談の議事録をもとにお礼のメールを作る作業でした。事例記事では仕組みの中身までは紹介されていないため、公式の例と同じ方法で作っているとは限りません。
経営者の活用事例|経理・事務作業の自動化
3つ目は、少人数の会社の経営者が、GOROのマンツーマン研修のあとに自分の業務へ取り入れた事例です。
領収書の写真を送るだけで仕分け・Excel化まで進む仕組み
以前は、領収書を写真に撮って月別にGoogleドライブへ上げ、日付と内容を手で入力していましたが、研修のあとは写真をClaude Codeに送るだけで、フォルダ分け、Excelの表の作成、クレジット決済分の除外、摘要の記入まで進むようになりました。日付が写っていない領収書も、同じ日の駐車場の利用からClaude Codeが日付を推定し、それが合っていたといいます。
実録支援先の声(GOROの事例より)
摘要欄が埋まる点を本人が評価
摘要が空だと税理士から項目ごとに確認が来るため、本人が気に入っているのはこの欄が埋まる点です。
出典:Claude Codeを使いこなしきれていなかった経営者が、マンツーマン研修のあと登記の書類づくりを約5分に、領収書の仕分けを写真を送るだけに変えた事例(GOROの事例記事)
Excelでの進め方やつまずきやすい点は、Claude CodeでExcelは使える?非エンジニアでもできる作業と実際のつまずきを解説で詳しく紹介しています。
登記変更の書類が約5分でできた話
会社の登記変更は、年に数件あります。これまでは1件ごとにオンラインの書類作成サービスへ依頼し、郵送で届いた書類に押印して返送していました。
研修では挙げていなかった作業ですが、本人がこの書類づくりを自分でClaudeに頼みました。
実録支援先の声(GOROの事例より)
登記変更の書類が約5分でできた
この書類をClaudeに頼んだところ、約5分でできました。
外部サービスへの依頼と、その利用料は、今回は発生していません。
出典:Claude Codeを使いこなしきれていなかった経営者が、マンツーマン研修のあと登記の書類づくりを約5分に、領収書の仕分けを写真を送るだけに変えた事例(GOROの事例記事)
同じように外部へ頼んでいた書類の手続きは、ほかにもあるといいます。
事例から見える、Claude Code活用が向いている業務の共通点
デザイン、営業、経理という3つの職種の事例を振り返ると、作業の中身は大きく異なります。それでも、いくつか共通する点があります。
どの事例も『繰り返し発生する』作業だった
任せた作業を、発生する場面ごとに並べると次のようになります。
| 職種 | 任せた作業 | 発生する場面 |
|---|---|---|
| デザイン | レビューのコメントを読んで修正を返す | コメントをもらうたび |
| 営業 | 議事録からお礼メールを作る | 商談のあと |
| 経理 | 領収書の仕分け、摘要の記入 | 毎月 |
| 社内の手続き | 登記変更の書類をつくる | 年に数件 |
どれも、同じ種類の作業が繰り返し発生する業務です。公式ドキュメントのExtend Claude with skillsでも、同じ指示やチェックリスト、複数の手順を何度もチャットに貼り付けているときに、スキル(手順をまとめておき、呼び出して使える機能)を作るよう勧めています。なお、紹介した事例がスキルを使っているかどうかは、事例記事には書かれていません。
反対に、今回の6つの事例には、相手の反応を見ながらその場で進める作業を任せた例は入っていません。
職種ごとに違う、作業の入口になった材料
作業の入口になった材料を比べると、次のようになります。
| 職種 | 材料 | 結果 |
|---|---|---|
| デザイン | テキストでの指示 | 支援先のブランドのトーンに沿ったワイヤー |
| デザイン | Figmaに付いたコメント | 修正の反映と、変更差分のFigmaへの投稿 |
| 営業 | 商談の議事録 | お礼メール |
| 経理 | 領収書の写真 | フォルダ分け・Excelの表・摘要の記入 |
材料はテキストの指示、商談の議事録、領収書の写真と、職種によって違います。どれも、プログラミングの知識を前提にしたものではありません。日本語で指示を出す最初の練習の仕方は、Claude Code初心者の学習ロードマップで紹介しています。
自社の業務に当てはめるときの確認点
事例を自社に置き換えるときは、次の点を確かめておくと検討しやすくなります。
- 毎月や商談のたびなど、同じ種類の作業が繰り返し発生しているか
- 議事録・写真・書類など、作業の材料になるものが手元にそろっているか
- 外部のサービスに頼んでいる書類づくりがないか
- 社外秘の書類や個人情報を扱う場合、Claude Codeのセキュリティ対策を確認したか
紹介した事例には、マンツーマン研修のあと一人で取り入れたものと、チームで研修を受けて取り入れたものの両方があります。チームでの活用を具体的に考え始めたら、自社の業務内容に合わせた研修という選択肢もあります。
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