Claude Codeを使い始めたものの、フォルダをどう作ればいいか分からず、ファイルが増え続けて困っていませんか。じつはフォルダ構成に絶対の正解はなく、起動したフォルダがそのまま読み書きの範囲になるという仕組みを理解すれば、自分の業務に合わせて決められます。ただし、操作を覚えただけではこの問題は解けません。GOROが支援した研修でも、インストールを済ませた参加者から、置き場所に関する質問が出ていました。自分の業務に合った構成を知りたいなら、起動フォルダの考え方から順に整理しましょう。ここでは、フォルダ構成の基本ルールから業務単位での切り方、複数事業がある場合の構成まで、実例を交えて解説します。
Claude Codeのフォルダ構成とは?起動したフォルダが読み書きの範囲になる
結論から整理します。Claude Codeは、起動したフォルダの中だけを読み書きの対象にします。この仕組みを理解しないまま使うと、ファイルの置き場所に迷い続けることになります。
起動したフォルダの中だけが読み書きの対象になる
Claude Codeは、立ち上げたフォルダ(作業ディレクトリ)の中にあるファイルにしか、初期設定ではアクセスできません。Configure permissionsには「By default, Claude has access to files in the directory where you launched it.」と明記されています。
つまり、デスクトップで起動すればデスクトップの中身が対象になり、特定の業務フォルダで起動すればそのフォルダの中身だけが対象になります。この範囲は後から広げることもできますが(方法は最後の章で扱います)、何もしなければ起動した場所が範囲のすべてです。
フォルダを決めることは、扱う情報の範囲を決めること
この仕組みは、技術的な制限というより、業務整理の出発点として捉えると理解しやすくなります。全部門から受講者が参加したGOROの研修でも、フォルダの切り方に時間を使いました。「この仕事はこのフォルダ」と決めることが、そのまま扱う情報の範囲を決めることになるからです。
フォルダの外を触るときは確認が入る仕組み
もう一つ押さえておきたいのが、範囲の外に出ようとしたときの挙動です。Securityによれば、Manualモード(操作の前に確認を求める権限モード)では、起動したフォルダとそのサブフォルダの外を読み書きする前に、Claude Codeが確認を求めます。原文では「Claude Code asks you before its file tools read or write outside the folder where it was started and its subfolders.」と説明されています。なお、同じページによれば、ターミナルとVS Codeの対話セッションで最初に使われる権限モードは、Manualモードではなくauto modeです。
ただし、この境界はあくまで確認の仕組みです。一度許可したBashコマンド(ターミナルで実行する命令)は、自分のアカウントで書き込める場所であれば、フォルダの外にも書き込めます。許可の出し方や設定の考え方は、Claude Codeの設定、最初に何を決める?非エンジニアが知るべき許可の出し方と置き場所で詳しく扱っています。
ここまでをまとめると、フォルダ構成を考えることは、Claude Codeに何を見せて何を見せないかを決める作業そのものです。次の章では、使い始めた非エンジニアが実際につまずいた3つの質問を見ていきます。
フォルダ構成で非エンジニアがつまずく3つの質問
前述のとおり、フォルダを決めることは扱う情報の範囲を決めることです。では実際に使い始めると、どこでつまずくのでしょうか。先ほどの研修では、事前にインストールを済ませて触り始めていた参加者から、研修当日に3つの質問が出ていました。
実録支援先の声
インストールの次で止まる:「勝手に増えるファイルは必要か」「CLAUDE.mdはどこにあるか」「フォルダ構成の正解は」
「勝手に生成されるファイルが増え続けるが、これは必要なのか」「ルールを書くファイル(CLAUDE.md)を作りたいが、どこにあるのか分からない」「自分たちに合ったフォルダ構成の正解が分からない」。
インストールの次の段階で、多くの人が同じところで止まります。
一番長く触っていた方でも1週間ほどです
出典:研修を受けた支援先の声(GOROの事例より)
どれも、インストールを済ませて触り始めた段階で出てくる疑問です。1つずつ見ていきます。
勝手に増えるファイルは必要なのか
Claude Codeを使っていると、意図していないファイルが増えていくことがあります。研修でも、増え続けるファイルが必要なのかという質問が出ていました。
増えたファイルを一つずつ消すかどうか考える前に、どのフォルダで起動するかを決めるほうが先です。初期設定では起動したフォルダの中が読み書きの範囲なので、起動する場所が決まっていないと、作られるファイルの置き場所もばらばらになりがちです。フォルダの決め方は、次の章で扱います。
CLAUDE.mdはどこに置けばいいのか
2つ目の質問は、ルールを書くファイルであるCLAUDE.mdの置き場所です。「作りたいが、どこにあるのか分からない」という声がそのまま挙がっていました。
CLAUDE.mdは最初から用意されているファイルではなく、自分で作るファイルです(/initコマンドでたたき台を作ることもできます)。フォルダ構成の中でどこに置けばよいかは、後の「最上位フォルダから始める方法」の章で扱います。
自分たちに合った構成の「正解」が分からない
3つ目は、最も根の深い質問です。「自分たちに合ったフォルダ構成の正解が分からない」という声は、技術的な手順ではなく、自社の業務をどう区分けするかという判断を求めていました。
この質問に対して、汎用的な模範解答はありません。研修でどう決めていったかは、次の章で説明します。
3つの質問に共通しているのは、どれも操作方法の不足ではなく、置き場所が決まっていないことです。GOROはそう見て、研修の時間をフォルダの決め方とルールの書き方に絞りました。次の章では、この判断をどう進めればいいか、業務単位での具体的な切り方を手順として示します。
フォルダ構成の決め方|業務単位で切る具体的な手順
「正解が分からない」状態から抜け出すには、自分の業務を手がかりに、フォルダを切る単位を決めていきます。この章では、その具体的な手順を3つのステップで紹介します。
まず自分の業務の流れを書き出す
フォルダを切る前に、まず自分が普段やっている業務の流れを書き出します。コンピュータの用語に合わせて考える必要はありません。「何を受け取り、どこに保存し、何に貼り付けるか」という、普段の作業の順番をそのまま文字にするだけで十分です。
書き出す項目は、次のようなものです。
| 確認する項目 | 具体例 |
|---|---|
| 何を受け取るか | 領収書、取引先からのメール、発注書など |
| どこに一時保存しているか | ドライブ、デスクトップ、共有フォルダなど |
| 最終的に何に貼り付ける・入力するか | 会計ソフト、顧客管理表、報告書など |
| 誰と情報をやり取りするか | 取引先、社内の別部署、上司など |
この表を埋める段階では、Claude Codeのことは一旦忘れて構いません。業務の流れが整理できて初めて、どこにフォルダの区切りを入れるべきかが見えてきます。
経理・営業で実際に分けた単位の例
研修の後半では、参加者が自分の業務を整理しながら、どの単位でフォルダを切るかを決めていきました。そのとき確認したのが、経理と営業という性質の異なる2つの業務です。
実録支援先の声
部署ごとの実際の業務を確認しながら、フォルダを切る単位を決めた
経理:領収書を回収してドライブに一時保存し、会計ソフトに貼り付ける作業がありました。
営業:取引先ごとにフォルダを分けて管理していました。
こうした実際の業務を確認しながら、どの単位でフォルダを切るかを決めていきました。
出典:研修を受けた支援先の声(GOROの事例より)
この2つの例から分かるのは、業務の性質によって切る単位の候補が違うという点です。経理なら、領収書を回収して会計ソフトに貼り付けるまでの作業の流れが1つのまとまりになります。営業なら、すでに分けている取引先ごとの区切りが、そのままフォルダの単位の候補になります。
つまり、新しい分類方法をゼロから考える必要はありません。すでに自分たちが使っている区切り方を確認し、それをフォルダの単位として採用するのが迷いにくい方法です。
部署やプロジェクト単位で切ると迷いにくい
経理と営業の例から、迷いにくい切り方の方向性も見えてきます。それは、部署やプロジェクトといった、すでに業務上の境界が存在する単位に合わせることです。
前述のとおり、Claude Codeは起動したフォルダの中だけを読み書きの対象にします。この仕組みに業務の境界を重ねると、次のような整理になります。
- 経理の業務 → 経理フォルダで起動すれば、経理の情報だけを扱う
- 営業の業務 → 取引先ごとのフォルダで起動すれば、その取引先の情報だけを扱う
- 複数の部署をまたぐ資料作成 → 扱う情報が混ざるため、別の切り方を検討する
部署やプロジェクトという単位は、普段から社内で共有されている区切りです。この区切りをそのままフォルダ名に採用すれば、どのフォルダで何を扱っているかを後から見返しても迷いません。逆に、業務の区切りと無関係な名前でフォルダを作ってしまうと、時間が経つほど中身を把握しづらくなります。
複数の業務にまたがる作業や、事業そのものが複数ある場合の切り方は、後の章で改めて扱います。まずは自分の業務に、すでにどんな区切りが存在しているかを確認するところから始めてください。
迷ったら「最上位フォルダ」から始める方法とCLAUDE.mdとの関係
業務の区切りに合わせてフォルダを切る方法を見てきましたが、それでも「結局どこから手をつければいいか分からない」という状態は起こり得ます。そんなときに有効なのが、一番上のフォルダから始める方法です。
一番上のフォルダで起動すると「勝手に正しい場所」に作業してくれる理由
前述の研修から1か月後の取材で、フォルダ構成の悩みがどう解けたかを聞いたところ、支援先の運営担当者からこの方法が挙がりました。
実録支援先の声
最上位のフォルダで起動するようにしたら「勝手に正しいところで作業してくれる」
運営担当「[GOROの講師]が上位のフォルダで作業されていると聞いて、自分も一番上のフォルダで作業するようにしました。もう勝手に正しいところで作業してくれます。」
出典:研修を受けた支援先の運営担当者のコメント(GOROの社内の記録)
同じ取材でのGORO側の説明は、CLAUDE.mdにフォルダの構成を書いておくので、話した内容に応じて決まったフォルダにファイルが入る、というものです。
最上位から起動したときの読み込みの仕組みは、公式ドキュメントにも書かれています。Set up Claude Code in a monorepo or large codebaseによれば、リポジトリの最上位(ルート)から起動すると全体のファイルにアクセスでき、ルートのCLAUDE.mdが読み込まれます。サブディレクトリにあるCLAUDE.mdは、必要になった時点で追加で読み込まれる仕組みです。逆に途中のフォルダから起動すると、追加で許可しない限り、そのフォルダ以下にしかアクセスできません。
つまり、最上位から始めれば、配下のどのフォルダにもアクセスでき、最上位のCLAUDE.mdに書いたフォルダの構成も読み込まれます。フォルダを切る単位に迷ったときは、まず会社全体や部署全体をまとめた最上位のフォルダで起動してみるのが、分かりやすい出発点になります。
CLAUDE.mdはどこに置くか迷ったときの基本
最上位から始める方法は、CLAUDE.mdの置き場所を考えるときにも応用できます。How Claude remembers your projectによれば、CLAUDE.mdは置き場所によってスコープ(適用される範囲)が分かれており、組織共通・個人・プロジェクト・ローカルの4段階があります。
さらに、CLAUDE.mdは起動したフォルダから見た親フォルダの階層からもまとめて読み込まれます。原文では「CLAUDE.md and CLAUDE.local.md files in the directory hierarchy above the working directory are loaded at launch.」と説明されています。
この仕組みを踏まえると、迷ったときの基本は次のようになります。
| 迷いどころ | 基本の考え方 |
|---|---|
| CLAUDE.mdをどこに置くか | まず最上位のフォルダに1つ置く |
| 部署ごとにルールを分けたいとき | 各部署のフォルダの中にも追加で置ける |
| ルールが重なったとき | 上書きはされず、すべてまとめて読み込まれる(起動した場所に近いものほど後に読まれる)ため、内容が食い違わないようにそろえる |
CLAUDE.mdを最初から細かく分けて配置する必要はありません。最上位に1つ置くところから始め、部署ごとの細かいルールが必要になった段階で、該当するフォルダの中に追加していけば十分です。
なお、Best practices for Claude Codeは、CLAUDE.mdが肥大化するとClaudeが実際の指示を無視する原因になるとして、簡潔に保つよう勧めています。最上位のCLAUDE.mdに何を書き、何を書かないかはCLAUDE.mdの書き方とは?非エンジニアが最初に書くべき内容と注意点を解説で扱っています。ここまでで、迷ったときの出発点は整理できました。次の章では、事業やプロジェクトが複数ある場合、この最上位フォルダの考え方をどう広げればいいかを見ていきます。
複数の事業・プロジェクトがある場合のフォルダ構成
ここまでは一つの部署や業務を前提に説明してきました。事業そのものが複数ある場合は、もう一段階の整理が必要になります。
事業ごとにフォルダを分け、管理ツールと1対1で対応させる
複数の事業を手がける経営者とのマンツーマン研修では、当日の最初に、事業ごとの置き場を作りました。
実録支援先の声(GOROの事例より)
全事業を通す基本ルールのファイルを置き、Notionの事業ごとの区画をパソコンのフォルダと1対1で対応させた
パソコンの中に全事業を通す基本ルールのファイルを置き、Notionには事業ごとの区画を新しく作って、パソコンのフォルダと1対1で対応させました。
出典:Claude Codeを使いこなしきれていなかった経営者が、マンツーマン研修のあと登記の書類づくりを約5分に、領収書の仕分けを写真を送るだけに変えた事例(GOROの事例記事)
1対1で対応させるとは、片方に事業Aの区画があれば、もう片方にも事業Aのフォルダがある状態です。どちらを開いても同じ事業の情報だけが出てくるため、どの事業の作業をしているかで迷いにくくなります。
この考え方は、経理や営業といった部署単位の切り方と同じ原理です。違うのは、区切る対象が「業務の種類」ではなく「事業そのもの」になる点です。事業ごとに売上も取引先も資料も別であれば、フォルダも別にしておくほうが、後から情報を見返すときに混ざりません。
管理に使っているツールが複数ある場合は、ツール側の区切りとフォルダの区切りを合わせる方法が有効です。Notionのワークスペースやページ、クラウドストレージのフォルダなど、すでに事業ごとに分かれているものがあれば、それをそのままパソコンのフォルダ名にも反映させます。
ルートから起動する場合とサブフォルダから起動する場合の違い
前述のとおり、最上位のフォルダから起動すると、その配下すべてにアクセスできます。事業が複数あり、すべてを一つの最上位フォルダの下にまとめている場合、この起動方法では全事業の情報が同時に扱える状態になります。
Set up Claude Code in a monorepo or large codebaseによれば、起動する場所によって、読み書きできる範囲と読み込まれるCLAUDE.mdに加えて、適用されるプロジェクトの設定も変わります。事業ごとにフォルダを分けておけば、起動する場所を選ぶだけで、扱う範囲と適用されるルールを切り替えられます。
この仕組みは、複数事業がある場合にそのまま使い分けの基準になります。
| 起動する場所 | 扱える範囲 | 向いている作業 |
|---|---|---|
| 全事業をまとめた最上位フォルダ | すべての事業の情報 | 事業を横断する集計や比較 |
| 特定の事業のフォルダ | その事業の情報だけ | 一つの事業に閉じた日常業務 |
全事業の数字をまとめて確認したいときは、最上位フォルダから起動します。一方、ある事業の請求書だけを処理したいときは、その事業のフォルダから起動すれば、他の事業の情報が混ざる心配がありません。
事業間で情報を混ぜたくない場合は、普段の作業を事業ごとのフォルダから起動する習慣にしておくのが安全です。最上位フォルダからの起動は、複数事業をまたいで確認したいときだけに限定すると、情報の範囲を意図どおりに保てます。
次の章では、フォルダの外にあるファイルをどうしても扱いたい場合の対処法を見ていきます。
フォルダの外にあるファイルを扱いたいときの対処法
事業ごとにフォルダを分けていても、別のフォルダにある資料を参照したい場面は出てきます。最後に、この対処法を確認します。
追加ディレクトリとして登録する方法
Configure permissionsによれば、起動したフォルダの外にあるファイルも、追加ディレクトリとして登録すればアクセスできるようになります。登録方法は3通りあります。
| 方法 | 使う場面 |
|---|---|
起動時の --add-dir | 起動するときに範囲を広げたい場合 |
作業中の /add-dir コマンド | 作業の途中で範囲を広げたい場合 |
settingsの additionalDirectories | 毎回同じフォルダを継続して扱いたい場合 |
たとえば、営業の取引先フォルダから起動していても、経理の共有フォルダにある請求書を参照したい場合があります。このようなときに、経理の共有フォルダを追加ディレクトリとして登録すれば、営業のフォルダから出ることなく両方の情報を扱えます。
同じページによれば、追加したディレクトリの中のファイルも、元の作業ディレクトリと同じ権限ルールに従います。読み取りは確認なしでできるようになり、編集はそのときの権限モードに沿って扱われます。
都度確認を許可する場合との違い
前述のとおり、Manualモードでは起動したフォルダの外を読み書きする前に確認が入ります。この確認にその都度答える方法と、追加ディレクトリとして登録する方法は、使う場面が異なります。
- 一度だけ外のファイルを見たい場合は、確認が出たときにその場で許可すれば十分です
- 日常的に決まった外部フォルダを使う場合は、追加ディレクトリとして登録しておくほうが、毎回の確認の手間がかかりません
どちらを選ぶかは、その作業が一時的なものか、繰り返し発生するものかで判断できます。部署をまたいだ資料の参照が月に数回程度であれば都度の確認で十分ですが、日常的に発生する業務であれば、あらかじめ登録しておくほうが扱いやすくなります。
ここまで、業務の流れを書き出すところから、追加ディレクトリの登録まで、フォルダ構成を決めるための一連の手順を見てきました。自分の業務にどう当てはめるかで迷う部分が出てきたら、Claude Codeの活用事例10選|非エンジニアの業務が変わる使い方を実例で解説で、実際にどんな業務に使われているかを確認してみてください。
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